YB会の小さな個展

古林学 の 展示室



日高山脈の山旅(1)


古林 学


 北海道の日高山脈では、百名山の幌尻岳などいくつかのポピュラーな山を除け ば一般に登山道がなく、沢の遡行と藪を漕いで山頂に至る山が多くあります。 そんな高峰の一つ・札内岳と、登山道のある他の2峰を巡った山旅の写真を紹 介します。 札内岳の登路は十勝平野に流下する札内川支流のピリカペタヌ沢で、この写真 は遡行の途中で泊まったテント場を発って最初に現れた小滝群の一つです。









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ピリカペタヌ沢 二条の滝

沢の核心部に入って突然現れた三段二条の美しい滝です。しっかりしたホール ドがあり、意外に容易に登れました。







無名の20m滝

核心部が続いて、最も手こずった20m滝です。登りは水流の中を何とか登れ ましたが、下りはロープを木に掛けて懸垂下降しました。







ピリカペタヌ大滝

核心部最後のピリカペタヌ大滝です。この滝は直登できないので右岸を巻いて 登りました。







ピリカペタヌ沢源頭間近の滝

核心部を過ぎてどんどん高度を稼ぎ、源頭間近まで登った所に最後の滝があり ました。水流の中に確かなスタンスがあり、楽に登れました。







札内岳山頂からカムイエクウチカウシ山を望む

水が涸れた源頭を詰め上がって這松の藪に突入すると少しの奮闘で札内岳山頂 に飛び出しました。正面には日高第2の高峰・カムイエクウチカウシ山の端正 なピラミッドが見えて感激です。前年にこのカムエク山に登った時はガスに包 まれて何も見えなかったものですから。







札内岳山頂から幌尻岳など北日高の主稜線を望む

北西方向には日高の盟主・幌尻岳から戸蔦別岳、日高第3の高峰・1967峰まで 、北日高の主稜線がくっきりと見え、しばし至福の時を過ごしました。







ピリカペタヌ沢源頭から十勝幌尻岳を望む

時間に追われ、雲も湧いてきたので、後ろ髪を引かれる想いで苦労して登った 山頂を後にしました。ピリカペタヌ沢の源頭でこの後に登る十勝幌尻岳の美し い姿を見納めて、テント場まで沢を下りました。







十勝幌尻岳山頂から札内岳と幌尻岳を望む

札内岳に登った翌々日に、日高では希少な登山道のある十勝幌尻岳に登りまし た。生憎登山中はガスで視界がなかったのですが、山頂に乗ると雲海の上に出 て、格好良い札内岳のピラミッドと偉大な幌尻岳が見えて感動しました。








十勝幌尻岳山頂から上空のうろこ雲を見上げる

山頂で休んでいる間にガスがどんどん晴れてきて、南日高の上空に広がるうろ こ雲が見えてきました。







芽室岳直下のコルからパンケヌーシ岳を望む

十勝幌尻岳に登った翌々日にやはり登山道がある北日高の芽室岳に登りました 。登る途中は樹林の中で展望が得られなかったのですが、山頂直下のコルに出 ると隣のパンケヌーシ岳の尖ったピークが見えてきました。







芽室岳からパンケヌーシ岳を望む

芽室岳の山頂に立つと芽室岳からコルを経てパンケヌーシ岳に至る美しい山肌 が一望でき、今回の山行最後の山頂で至福の時を過ごしました。








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