篆刻 「般若心経」 その４
小平 靖
その４を御覧頂きます。 初めの印には同じ文字が幾つか出てきます。
展覧会に出品するような作品では避けるべき事のようですがお経ですから仕方ありません。
そこで逆に同じ文字を強調すべく隣り合って並ぶようにして見ました。
「依般若波羅密多故」は金文で戦後活躍した関野香雲の摸刻。
関野香雲には「篆刻入門」昭和３７年刊の入門書があり、２，３年前に刊行された「篆刻般若心経」（真鍋井蛙編著） には般若心経の作品がかなり収録されている。
「得阿耨多羅三藐三菩提」は戦前活躍した島田洗耳の摸刻である。
島田洗耳は小生の見た文献類には現われたことが無いが、小生の生まれる１年前の昭和１１年に信州の善光寺大本願が 刊行した「般若心経印譜」の刻者である。
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